■「L型キッチン」ってどんなもの?
システムキッチンの配置にはいくつかの種類があります。
一番オーソドックスな「Ⅰ型」は、シンク(流し)とコンロ、作業台が一列に並んだものです。Ⅰ型の中でも、壁に沿ってキッチンを設置する「壁付けタイプ」と、リビングやダイニングと向かい合う位置にキッチンを設置する「対面タイプ」があります。
「Ⅱ型」は、シンクとコンロ部分を分けて2列にしたものです。
そして、上から見るとアルファベットのLのように見える配置が「L型」です。つまり多くの場合、シンクとコンロ部分が直角に曲がるように設置されたものが「L型キッチン」なのです。
■「L型キッチン」の長所は?
L型キッチンの長所は、料理をつくるときの家事動線が短くて済むことです。
シンクで野菜を洗い、コンロにかけた鍋に入れる--そのような作業を行う時、シンクからコンロまでの距離が短いため、場合によっては手を伸ばすだけで事足りることがあります。この楽さが、L型キッチンを使った時に感じる最大の長所なのです。
また、収納棚や引き出しにしまった鍋や調理道具を取り出すときも、移動する必要がありません。自分の体のまわりで事足りるというのもL型の長所です。
要するに、腕を伸ばせば届く範囲で作業ができて楽、ということなのです。
■「L型キッチン」の短所は何?
作業が楽なのが長所、と書きましたが、実はすべての作業が楽なわけではありません。L型キッチンだと、面倒になる作業があります。それは、ある部分の収納棚からモノを取り出すときです。
L型キッチンの場合、「L」の直角に曲がった部分が問題です。例えば、直角部分の下部収納は、扉が小さく、奥が深くなっていて、モノをしまいにくく出しづらくなります。上部吊り戸棚も同様です。扉が開けにくいのです。奥にモノを入れてしまうと、後からとても出しにくいという短所が生まれてしまいます。L型キッチンの場合、この曲がっている部分をどのように工夫しているかが、使いやすさのポイントになります